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イラストを指示するコツ

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イラストを指示するコツ

イラストは「おまかせ」でいいの?

チラシ、カタログ、ホームページなど、あらゆる案件で活躍するイラストたち。制作物全体の世界観を決定づける名バイプレーヤーであり、チラシ、ポスターでは主役を務めることもあります。また、ユーザーにわかりやすく情報を伝達する機能的な側面もあるため、イラスト作成は制作会社にとって必須のスキルであると同時に、ウデの見せ所でもあるのです。

ところで、チラシやホームページの場合、ご依頼時のヒアリングで、お客さまからイラストについて具体的な指示があることはマレです。
多くのデザイナーやイラストレーターは、具体的な指示が無くても制作物の世界観に合わせたイラストを、なるべくコストを抑えるように作成しています。どんな制作会社もその点は信頼いただきたいと思っているでしょう。そんな心構えができるほど、イラストを制作会社に「おまかせ」している例が圧倒的に多いです。

ですが、イラストの作成には料金が発生します(デザイン料金に含んでいる会社もあるかもしれません)。料金が発生するものには注文時に要望を伝えたいのが消費者心理というもの。
ちょっと贅沢をしようと100g 1,500円の牛肉を買いに行って、お肉屋さんがこちらの体格を見ただけで勝手に120g包んだら、「ちょっと待て!」ってなりますよね(笑)お肉屋さんに行ったら「100g ちょうだい」とこちらの要望を伝えるのは当たり前のこと。さらに言えば、100g 800円のお肉か、100g 2,000円のお肉かも、消費者が選択できるのが当たり前。





イラストについても、絵のタッチのような感覚的なことは「おまかせ」にしたとしても、料金に関係する要素については選択と指定ができたらいいと思いませんか?





イラストの料金を決める要素

イラストの料金に関係する要素はいたって単純。

それは、難度大きさです。

もちろん、使用目的や精度によって例外はありますが、原則的にはそれらの要素がイラストの料金を決定づけています。つまり、これらについて指定すれば、クライアントは発注時にイラストのコストをある程度コントロールできるといえるでしょう。


※ 以下はイラスト制作にかかる手数の分析による、あくまでも参考例です。具体的なイラストのコストテーブルは各制作会社にご確認ください。


1 難度

イラストの難度は制作会社によって何段階かに分けられていると思います。高・中・低の3段階や、1~5の5段階、という具合です。基本的には作業時間を目安に難度が設定されています。ですが、作業時間なんて言われてもピンときませんよね?もっと具体的に掘り下げると色数と複雑さが難度を決める大きな要素といえます。




色数

使用している色が増えるほど難度が上がります。
指定する時は「単色(1色)」、「シンプルな色使い」、「カラフルに」の3つから選ぶだけでも、制作者はイラストの方向性を理解できます。
単色は線画やピクトグラムにおすすめです。


複雑さ

線の数(アンカーポイントの数)が増えるほど難度が上がります。
指定する時は具体的な基準を用いて伝えると、クライアントと制作者とでイメージを共有しやすいでしょう。例えば、「アンパンマンとドラえもんとワンピースでいえば、ドラえもん」などはわかりやすい指示だと思います。


2 大きさ(面積)

大きいイラストほど難度(料金)が上がるというのはイメージしやすいと思います。
指定する際は、「A4の8分の1程度」とか、A4サイズの紙を折りながら打合せするとクライアントと制作者とでイメージを共有できます。


チラシやホームページなどで使用するイラストは、上記のような指定により、イラスト料金をコントロールすることができます。是非、積極的に指定していただき、デザイナーとイメージの共有を図ってください。

ただし、例外的に難度が固定されているイラストがあります。これらについては各社とも特別な料金になっていることが多いと思います。
以下にあげるのは、当社では固定料金、あるいは個々にお見積もりをする例となります。

テクニカルイラスト

製品の技術的な情報を視覚的に伝達することを目的としたイラストを、特にテクニカルイラストと呼びます。その活躍の場は多く、取扱説明書、セールスマニュアル、サービス(整備)マニュアルなど技術資料での使用はもちろん、カタログやホームページへ転用される例も非常に多く見られます。
多くのテクニカルイラストは技術的な知識のない人でも理解できるように、主題となる部分を描き出し、正確な比率で描くことが求められます。このため一定水準以上の描画技術が必要なので、難度は固定されており、大きさでのみ料金が変動します。

当社で描き起こすテクニカルイラストは、描画技法によって以下の2つに大別されます。



1 アイソメ図

アイソメトリック図の略称で、主にパーツカタログや組み立て要領書など、製造や整備の現場資料で活躍します。遠近法にならない特殊な技法で、立体を斜め上から見たイラストでありながら、線の平行が保たれ、正確な寸法(対比)を維持します。
三面図などの平面図を元に、通常は線画で描かれます。着色が必要な場合は別途お見積もりとなります。



2 シチュエーションイラスト

イラスト用に撮影した写真を元に描画し、操作方法や周囲との関連性を表現します。主に取扱説明書やセールスマニュアルで活躍するイラストです。技術的な知識のない一般的なユーザーを対象としており、不要な部分を割愛したシンプルで動きのわかる構図が求められます。
線画で描かれることが多いですが、着色が必要な場合は別途お見積もりとなります。

アートイラスト


1枚のアートとして成立するイラストは、チラシやポスター、ホームページでの活用が考えられます。プロモーションのメインビジュアルとして作成されるのが一般的です。

原則A4サイズで作成いたします。「素材としてのイラスト作成」とは一線を画したアートワークとして、受注都度ヒアリングの上お見積もりいたします。


※ チラシ、ポスターなど制作案件に使用するイラストに限り制作を承っております。NFTアートなど、イラスト単体での制作依頼は承っておりません。

リアルイラスト


メーカー数社の商品を取り扱っているアイテムについて、1社に絞ることなく商品イメージを表現するために、イラストを代用することがあります。そのような場合に最適な、イラストの良さを損なわずに、ユーザーがイメージしやすい写実的なカラーリングでイラストを描画いたします。
描くアイテムについてヒアリングの上、都度お見積もりいたします。

トレードキャラクター


トレードキャラクターは企業や商品のトレードマークとして活動させるキャラクターのことです。少し前に流行ったゆるキャラがまさにそうです。

トレードキャラクターの特殊さを際立たせているのは、著作権の問題です。
トレードキャラクターはそもそも様々な媒体で使用する事を目的にして作成されます。例えばお店のキャラクターであれば、ホームページはもちろん看板やチラシ、ショップカード、ポップ、配達車用のステッカーなどなど、様々な制作物に使用することでしょう。
しかし、同じデータを複数の媒体で使用する(2次利用)には、著作権者に許可をもらうか、自身が著作権を持っている必要があります(2次利用について」参照)。
また、2次利用の許可を得ただけでは、トレードキャラクターのポーズを自由に変える事はできません。それをするためには著作権を持っている必要があります。

クライアントが自由にトレードキャラクターを活用できるように、当社では著作権の譲渡を前提として受注いたします。見積り料金には「著作権の譲渡料金」が計上されますので、あらかじめご承知おきください。
著作権の譲渡により、お客さまがあらゆる媒体でキャラクターを利用できる他、別ポーズ追加のご依頼についてもご希望通りのデータを作成いたします(制作費のみを請求)。


さて、イラストについて、制作会社への指示の出し方を中心に、その種類をご紹介いたしました。
イラストのタッチなどについても、ご要望がありましたら見本となるような作品をお知らせいただくと助かります。
また、最近では商品やサービスのPRにマンガの手法が使われている例も増えています。当社ではPRマンガの作成についてもシナリオ含めて対応いたします(最大8コマ程度)。 イラスト作成について、どんなことでもお気軽にご相談ください。


※ ご依頼いただいた制作案件の中に掲載するPRマンガに限ります。PRマンガのみの制作は承っておりません。

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